こんにちは、もっちーです。
今回は「乱反射」を読んだ感想を書いてきます。
地方都市に住む幼児が、ある事故に巻き込まれる。
父親が突き止めたのは、誰にでも心当たりのある、小さな罪の連鎖だった。
決して法では裁けない「殺人」に、残された家族は沈黙するしかないのか?
紹介文より引用
悪意のない小さなことが繋がりあって、大きな悲しみに繋がっていく・・
そのような悲壮感あふれるストーリーになっています。
ことわざの「風が吹けば桶屋が儲かる」がぴったり当てはまるような物語だと思います。
誰でもやったことのあるような小さな行動が、巡りに巡って大きな悲劇が起こるきっかけに繋がります。
まさに「乱反射」というタイトルが内容をしっかりと表現していると感じました。

ストーリー全体を通して様々な自分が登場する中で、「強迫性障害」に苦しんでいる人物もいました。
自分が何に対して不安を覚えているのか、当初は分からなかった。
気持ちを落ち着かせるために掃除をすると、不安はすっと遠のいていった。
そんなことを何度も繰り返しているうちに、家にいる間は常にどこかを掃除しているようになった。
「乱反射」より引用
この人物も事故のきっかけになる出来事を起こしているのですが、不安な気持ちを払拭することができなかったことに共感できます。

自分も強迫性障害にかかっているので・・(泣)
小説の中では「潔癖症」と書かれていて、強迫性障害とは表現していませんでした。
この小説が書かれた時点(2007年)では、まだ一般的では無かったのでしょうか?
自分の強迫性障害に関する記事はこちら
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少し話が変わってしまいましたが・・
貫井徳郎さんの「乱反射」はとても面白い作品でした。
ミステリーとして楽しむことはもちろん、人間の奥深くに隠されている小さな闇を見つけられる作品だと思います。
興味がある人はぜひ読んでみてください。