青山美智子さんの「月曜日の抹茶カフェ」を読みました。
前作の「木曜日にはココアを」と関連のある作品で、舞台になったマーブル・カフェが今回は抹茶店として開かれています。
相変わらず面白くて読みやすい作品でした。
小さな出来事が繋がりあって、それぞれの登場人物に勇気を与えていく
そんな感じのストーリーです。
青山美智子さんの作品は、登場人物の心情がより鮮明に描かれているのが特徴だと思います。
謎のマスター(?)は今作でも登場しましたね。
このマスターについて詳しい情報は語られていないので、またいつか新作が発売されそうな予感がします。
心に刺さった文章をメモとして残しておきます。
そこに「ある」と知ってもらうこと。
「春先のツバメ」より引用
いくら一生懸命に良いものを作っても、気づかれなければ「ない」のの同じなのだ。
個人開発しているプロダクトをみんなに使いってもらいたい、と考えている自分にとって必要なことですね。
どんなに良いものを作っても、それを認知してもらわないと意味がありません。
マーケティングに繋がる大事な考え方だと思いました。
高校までは努力の仕方が分かりやすかった。
偏差値の高い大学に合格するという目標を達成するために、テストや通知表の点数が優劣を明確に教えてくれたから。でも大学生活が始まってから困惑した。
ここでの優劣や良し悪しは、数字じゃなくて、もっと感覚的な何かなのだ。そしてそれは、大学生活を終えて社会人になってからもずっと続くのだろう。
「デルタの松の樹の下で」より引用
まさに自分の人生に当てはまる…と感じました。
高校までは成績もかなり良かったので、まわりにチヤホヤされて良い気分になってました。
そのおかげで受験勉強にも力を入れることができて、結果として良い大学に入ることができたんですよね
ただ大学に入ってからは勉強ができることはあまり評価されなくなり、ノリが良かったり愛想が良かったり、感覚的で数値で決められないことが評価の基準になっている気がします。
自分はそれに対応することができなくて、少しずつ人と接することが苦手になってしまいました。