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【感想】教誨/柚木裕子

こんにちは、もっちーです。

今回は「教誨」を読んだ感想を書いていきます。

教誨とは

教誨(きょうかい)とは、刑務所等の矯正施設において受刑者の育成や精神的救済を目的として行われる活動で、教誨を行う方を教誨師と呼びます。

全国教誨師連盟より引用

そもそも「教誨」という言葉の意味を知らなかったので、インターネットで調べてみました。

柚木裕子さんの作品を読むのは半年ぶりくらいでしょうか?

前回の「朽ちないサクラ」がとても面白かったので、今回の作品を読むのも楽しみでした。

前に読んだ本

今回は「教誨」では、帯に書かれている「約束は守ったよ、褒めて」という死刑囚の最後の言葉が大きな意味をもっています。

どのような真実が隠されているのか、どういう気持ちから発せられた言葉なのか、もう本人がいない状態で明らかにしていくストーリーです。

最後のエピローグに書かれている内容を読んで、有川浩さんの「塩の街」にも同じシーンがあることを思い浮かびました。

細かい内容をはっきりと思い出すのは難しいのですが、たしか「自分の最期は好きだった人と一緒になりたい」という場面だったと思います。

以下の文章は「教誨」に書かれていたものです。

人は誰もが帰る場所を探しているのかもしれない。

それは生まれ故郷かもしれないし、愛しい者がいる場所かもしれない。

人それぞれ違うけれど、誰もが自分が帰る場所を求めて生きている。

教誨」p370より引用

最期に戻りたかった場所へ帰ってこられるよう、自分の命が終わる直前まで約束を守りながら生き続ける・・。

本当の気持ちを隠したまま、自分の人生が終わるまで約束を守り続ける切ないストーリーでした。

興味のある人はぜひ読んでみてください。

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