こんにちは、もっちーです。
今回は「不等辺五角形」を読んだ感想を書いていきます。
ミステリー好きにもかかわらず、貫井徳郎さんの作品を読むのは初めてでした。
避暑地の別荘で、事件は起こった。三十歳を間近に控え、久しぶりに顔を揃えた五人の男女。
五人の関係は、一夜にしてひとりが被害者に、ひとりが被疑者になる悲劇へ転じた。
幼馴染みの面会も拒否し、殺害の動機を語ろうとしない被疑者。
紹介文より引用
タイトルの「不等辺五角形」も意味ありげな感じが伝わってきますよね・・。
登場するメインの人物が5人なので、頂点の数と同じになっています。
不等辺なのでそれぞれの頂点からの距離は等しくないんですよね(そのような秩序の乱れた人間関係を描いているのでしょうか?)
しかし、同じ出来事を語っていても、当事者たちの思惑は三者三様に異なり、証言を重ねるごとに人物像と関係性はめまぐるしく変貌していく。
果たして五人の間には何があったのか。あの夜、なぜ事件は起きたのか。
関係者の証言から展開される、息を呑む心理劇の結末は――。
紹介文より引用
それぞれのメンバーが当時のことを弁護人に話していくスタイルで進んでいきます。
少しずつ登場人物の性格などが明らかになっていきますが、証言する人が変わるたびにお互いの持っている印象が違うことが判明したり。
嘘をついているようなイメージでは無いのですが、なぜか1つに繋がらないもどかしい感じが描かれています。
そして最後のシーンもかなり衝撃的でした・・!
結局なにが真実だったかは明言されていませんが、そもそもの前提として書かれていた真実が間違いだったことが判明します。
スッキリしない終わり方でミステリーとしての謎を残していく感じは、道尾秀介さんの「いけない」を思い出しました。

貫井さんの「不等辺五角形」は、道尾秀介さんと湊かなえさんを足して2で割ったような謎が残るイヤミス作品・・といった印象を受けました。
どちらの作家さんも好きな自分にとっては、貫井さんの他の作品も楽しめるかもしれません。
新しい世界を知ることができて、とても満足な気持ちです。
まずは「慟哭」と「乱反射」を読んでみようかな〜と思いました。

貸してくれた会社の人に感謝の気持ちでいっぱいです
興味のある人はぜひ読んでみてください。