こんにちは、もっちーです。
今回は「ツナグ」を読んだ感想を書いていきます。
2作品あるので続けて読んでみました(まずは1作品目の感想です)
死んだ人と会って話をできるという設定があり、
一方でダークな終わり方になっている、ちょっとした悪意がきっかけで不幸なことが起こる「親友の心得」という話がお気に入りです。
その前の2話がどちらも感動系だったので、今回も同じかと思いきや、まさかの不幸な結末が待ち構えているイヤミス的な展開で・・。
この物語のメインにもなる「使者(ツナグ)」の姿が明らかになる話でもあり、それぞれの短編の中でも重要な位置付けになっているストーリーだと思いました。
それでは気になった文章をピックアップします。
音も匂いも、それが身近にある時には1度だって意識したことがないのに
間を空けて戻ってくると、こんなにも一気に記憶が巻き戻されていくものなのか
p127(長男の心得)
私は自分がしたことを、彼女に対して思った感情を
一生抱えて誰にも告げてはいけないのだ。
きれいな気持ちで旅立っていこうとする彼女の足を
私の身勝手が引き留めるのは許されない
p216(親友の心得)
最後にちょっと重い内容のツイートを。
自分は身近な人の死に慣れてないと思いました。
物語としては面白く読めた一方で、これからの人生について不安な気持ちを感じてしまったり。
改めて小説が持っているメッセージ性を強く感じた1冊でした。
興味がある人はぜひ読んでみてください。