こんにちは、もっちーです。
清水晴木さんの「さよならの向う側」を読んだ感想を書いていきます。
物語のあらすじ
人はなくなった時、最後に1日だけ現世に戻って
会いたい人に会える時間が与えられるただし、その中で会えるのは「あなたが死んだことをまだ知らない人だけ」
本の表紙より引用
めちゃくちゃ感動的なストーリーになっていて、後半になるにつれて涙なしでは読むことができませんでした・・。
明日が来ることが当たり前だと思って過ごしていたら、本当に伝えたいことを伝えるチャンスが失われてしまうのかもしれません。
この本には5つの短編が書かれていますが、すべて「死んだあとに1日だけ現世に戻る」という内容になっていて、そのことを謎の案内人がガイドする物語になっています。
それぞれの物語
- Heros(家族を残して死んでしまった母親が最後に子どもに伝えることは)
- 放蕩息子(ずっと誤解していた父親の気持ちに最後になって気づく)
- わがままなあなた(同居している彼女に気持ちを伝えたい男性?のストーリー)
- サヨナラの向こう側(誰かとの関係性が大切だと気づき少女がやり残したこと)
- 長い間(妻を残したまま死んでしまった男性のその後の話(★これがすごく感動的・・!)
最後まで読むことで「案内人」がどのようにして、この場で過ごすことになったのか判明します。
これまでの案内人のセリフに伏線がたくさんありそうな気がしてきました。
個人的には4番目の「サヨナラの向こう側」で、美咲(この話で死んでしまう女性)がこれまでの人生で陰ながら助けられていたシーンも感動的です。
最後に心に刺さった文章をピックアップしておきます。
ハッピーエンドの向こう側に私はいけない
だって私の物語は本当ならもう既に終わっているから
p193
すてきな未来が待っていることが明らかになっても、もうその未来を経験することはできない・・。
終わってしまってから気づく幸せは悲しいですよね(生きているだけでも幸せなんだなと思ったり)
もっちー
身近な人との繋がりをもっと大切にしたいと感じる作品でした!
興味のある人はぜひ読んでください。