こんにちは、もっちーです。
今回は早瀬耕さんの「プラネタリウムの外側」という作品を読んでみました。
読むことになったきっかけは裏表紙の解説文に惹かれたから。
彼は同級生からの中傷に悲観して自死を選択したのか
それともホームから転落した男性を救うためだったのか
会話プログラムを開発する教授のもとをおとずれ
亡くなる直前の彼との会話を再現するのだが
解説文より(一部省略)
ミステリー系かな・・と思って読み始めましたが、意外とSF要素が強くて難しい用語が多かったです。
エンジニアとして働いている自分にとっては馴染みのある用語でしたが、一般の人にはかなり読みづらいかもしれません。
内容自体は難しいのですが、短めの短編に分かれているので少しずつですが読み進めていきました。
それぞれの章のタイトル
- 有機素子ブレードの中
- 月の合わせ鏡
- プラネタリウムの外側
- 忘却のワクチン
- 夢で会う人々の両分
個人的には「忘却のワクチン」という話の結末がとても良かったです。
テーマである「記憶の改変」について考えてみると、東野圭吾さんの「パラレルワールド・ラブストーリー」と似ているな〜と感じました。
もっちー
学生の頃に大好きだった作品なので懐かしい気持ちになりました
「プラネタリウムの外側」では、物語の中でやり取りされている会話や行動が「現実」か「コンピュータが作り出したもの」どちらなのか分からなく感じることが多くありました。
これは作者ならではの表現力によるものだと思いました。
最後に心に刺さった文章をピックアップ。
忘れてしまいたい出来事を
いつまでも覚えている未来を想像するのもつらい
p227