やっぱり道尾さんの小説は面白い、と改めて実感しました。
紹介文に「6章の章で構成されていて、読む順番によって物語のかたちが変わってくる」と解説されている1冊。
まずは順番通りに読んでみましたが、とても面白かったです。
もっちー
できることなら記憶を消してから、別の順番で読み直してみたい…!
それぞれの短編が繋がっているのは、最近読んだ「ワンダフル・ライフ」にも似ていると感じました。
【感想】ワンダフル・ライフ/丸山正樹
乃木坂のラジオ「向井葉月の木曜ここで待ち合わせ」で葉月が紹介していた本。 すごく面白かったです。障害/介護という重く考えされる内容であり、ちょっと読むのが苦し…
この作品も読む順番によって、物語の印象が大きく変わってくると思います。
最後に心に刺さった文章をリストアップしておきます。
世の中が灰色にしか見えないとき、どんなかたちであれ自分を評価してくれる人間がいれば、そこに喜びを感じてしまうものだ
名のない毒液と花
小説って、絶対に合わない人の話しだから好き
落ちない魔球と鳥
何もない人生のほうが、つらくて悲しいことが何ひとつ起きない人生のほうが、特別なのだということを
落ちない魔球と鳥
わたしがもうすぐ死んでしまうことを、いま娘に教えるべきなのかどうか。
消えない硝子の星
死ぬのは一度きりだから、絶対に失敗したくないの。
道尾さんは特にお気に入りの作家さんでもあるので、書かれている文章ひとつひとつが心に刺さることが多いです。
昔読んだ作品をじっくり読み返したい気持ちになりました。