N/道尾秀介

やっぱり道尾さんの小説は面白い、と改めて実感しました。

紹介文に「6章の章で構成されていて、読む順番によって物語のかたちが変わってくる」と解説されている1冊。

まずは順番通りに読んでみましたが、とても面白かったです。

もっちー

できることなら記憶を消してから、別の順番で読み直してみたい…!

それぞれの短編が繋がっているのは、最近読んだ「ワンダフル・ライフ」にも似ていると感じました。

この作品も読む順番によって、物語の印象が大きく変わってくると思います。

最後に心に刺さった文章をリストアップしておきます。

世の中が灰色にしか見えないとき、どんなかたちであれ自分を評価してくれる人間がいれば、そこに喜びを感じてしまうものだ

名のない毒液と花

小説って、絶対に合わない人の話しだから好き

落ちない魔球と鳥

何もない人生のほうが、つらくて悲しいことが何ひとつ起きない人生のほうが、特別なのだということを

落ちない魔球と鳥

わたしがもうすぐ死んでしまうことを、いま娘に教えるべきなのかどうか。
死ぬのは一度きりだから、絶対に失敗したくないの。

消えない硝子の星

道尾さんは特にお気に入りの作家さんでもあるので、書かれている文章ひとつひとつが心に刺さることが多いです。

昔読んだ作品をじっくり読み返したい気持ちになりました。

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